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アマチュア

野球向けの下半身ストレッチ!コレで成長期の怪我のリスクを下げる!

野球人生はそう長くありませんよね。

特に中学まで軟式でプレーしていた人は硬式でプレーするのは3年もありません。

そんな限られた野球人生を怪我に振り回されたくないですよね。

怪我にならないためにストレッチが大切なのはわかる、でもどんなストレッチをした方がいいのか分からない。

ご安心ください!

今回、その悩みは解決することができます。

今回のコンテンツで得られる情報は大きく次の3つ

  1. 怪我防止に繋がる下半身のストレッチがわかる+できるようになる
  2. 下半身の柔軟性低下が怪我につながるのかが理解できる
  3. なぜ成長期に怪我しやすいのかがわかる

怪我に苦しむ野球人生とは訣別して、自分の身体を最大限活かしたプレーができるようにお手伝いします!

この記事の監修者

今回のコンテンツでご協力いただいた方を簡単にご紹介させていただきます!

・島根で理学療法士として活動している坂田さん
・日本大学修士課程(人間科学)
・スポーツメンタルトレーナー
・スポーツアナリスト
・日本野球学会所属

個別対応型で介護予防&ケガ予防を取り組むんでいます。
身体が動きにくい、動き方が分からないといったお悩みに対して、専門のスタッフによるストレッチや動作指導等のケアを個別に実施されています。

監修者の運営するサービスのHPはこちらからFuture Vision

ハムストリングス

まずはハムストリングスのストレッチをご紹介します。

ハムストリングスはおしりの付け根から太ももの裏側、太ももから膝裏周辺にある、3つの筋肉(大腿二頭筋、半膜様筋、半腱様筋)の総称を指します。

ハムストリングスの部位紹介

まずは自宅でできるストレッチ方法をご紹介します。

次にハムストリングスの柔軟性が低下することへの悪影響をご紹介します。

ストレッチ

まず一つめのストレッチ方法は椅子に座って行います。

ハムストリングスのストレッチ

ストレッチの手順は次の通り

  1. 椅子に座る
  2. 片方の足をまっすぐ伸ばす
  3. 伸ばした足の太ももに手を置く
  4. 太ももに置いている手をゆっくり踵へ体ごと持っていく
  5. 張りを感じたところで10秒キープ
  6. もう片方の足も2〜5を繰り返す

このストレッチの効き目は伸ばした側の太ももがぐーっと縦に伸びます。

この効き目を感じているなら正しいストレッチができています。

ストレッチの効果的なタイミングは練習後、お風呂上がりの10分後、就寝前です。

柔軟性低下でケガへの影響

ではここからは理学療法士の皆さんにとっては当たり前、でも、球児や野球を教える親や先生方は理解が浅い、内容を話していきます。

結論、ハムストリングスの柔軟性低下による悪影響は大きく次の3つです。

  • ハムストリングス(太もも裏)の肉離れ
  • 腰痛
  • 首や肩の凝りや痛み

ハムストリングスが硬いと、突発的な動きをすると、筋肉の収縮に耐えきれず肉離れを起こします。

また、骨盤と繋がる筋肉であるため、筋肉が固くなると骨盤が後ろへ傾きます。

その結果、姿勢の悪化で腰に負担がかかります。

腰を痛めるとさらに上の筋肉へ影響が出てきます。

結果、首や肩の凝りや痛みの原因になります。

さらに、肩こりや痛みから肩甲骨が動きにくくなると、肩や肘の痛みに繋がり、最悪、投げられなくなります。

腓腹筋(ひふくきん)

次は腓腹筋(ひふくきん)のストレッチをご紹介します。

腓腹筋はあまり聞き馴染みのない方が多いかと思います。

腓腹筋はふくらはぎの代表的な筋肉である下腿三頭筋を構成する筋肉です。

腓腹筋の場所を紹介

下腿三頭筋は腓腹筋とヒラメ筋の総称で、ジャンプやランニングなどに大きく関与する筋肉群で、腓腹筋は内側頭と外側頭の2つの筋肉からなっています。

ストレッチ

まずご紹介するのは壁を使ったストレッチ方法です。

腓腹筋のストレッチ

ストレッチの中でも比較的簡単にできるストレッチなのでぜひやってみてください。

  1. 手を伸ばして壁を押せる位置に立つ
  2. 片足を後ろに引く
  3. 両手を壁につける
  4. 姿勢をキープしたまま体重をかけながら、壁を押す
  5. 10秒〜15秒キープする

学生の方だと体育の授業でアキレス鍵を伸ばす体操の姿勢をイメージしてもらえれば大丈夫です。

壁を押しながら体重を前にかけた時にふくらはぎが縦方向にぐーっと伸びている感覚があれば正しい姿勢で腓腹筋のストレッチができています。

柔軟性低下でケガへの影響

次に腓腹筋の柔軟性低下による悪影響について説明していきます。

腓腹筋の柔軟性低下による影響は大きく次の4つのリスクが考えられます。

  1. ふくらはぎの肉離れ
  2. 捻挫、シーバー病
  3. 膝の内側の痛み
  4. 足の裏の痛み
腓腹筋の機能について紹介

走ったり、ジャンプする際にふくらはぎは縦に伸びます。

その際、腓腹筋が固いと突っ張ってしまい、肉離れの原因になります。

また、シーバー病は初めて聞いたが大半だと思います。

シーバー病はアキレス腱による過度の踵骨の牽引により、骨端軟骨が炎症を起こす症状です。

これは成長期の子どもに起こりやすい怪我で成長障害にも繋がります。

腓腹筋の柔軟性がないと体重の前方移動がスムーズに行かなくなります。結果、腰痛や足が遅い原因になります。

これは余談ですが、私の父は競輪選手でした。
競輪選手で速いタイムを残す選手は皆、ふくらはぎがとても柔らかったことを覚えています。

ワンピースの主人公、ルフィのゴムゴムの実を食べているのかと思うほど柔らかいです。
父のストレッチに付き合う際も父のふくらはぎに乗ったりしていました。
足の速い選手やジャンプ力のある人は皆、ふくらはぎがぷにぷにしています。

大腿四頭筋

次は大腿四頭筋(だいたいしとうきん)のストレッチを紹介します。

ハムストリングスは太ももの裏の筋肉の総称でした。

大腿四頭筋(だいたいしとうきん)は、太ももの前面にある4つの筋肉の総称です。

大腿四頭筋の筋肉部位の紹介

膝関節の伸展(膝を伸ばす)動作や歩行時やランニング時の「止まる」動作(ブレーキ筋)など、重要な役割を担っています。

ストレッチ

大腿四頭筋のストレッチを2つ紹介します。

どちらも自宅で1人でできるストレッチなのでぜひ実践してみてください。

大腿四頭筋のストレッチの紹介

ストレッチのステップは大きく次の通りです(右の大腿四頭筋の場合)

  1. 膝が痛くないよう、マットorタオルを用意する
  2. マットの上に膝立ちになる
  3. 左足を前に出し、立たせる
  4. 右足の足首を右手で持つ
  5. 右の足首をお尻側に引っ張る
  6. 引っ張った状態で10秒〜15秒キープする

このストレッチをする際、上半身は前かがみにならないよう気をつけてください。

前がわの太ももが縦にぐーっと伸びている感覚があるなら正しい姿勢でできています。

大腿四頭筋のストレッチをもう一つご紹介します。

大腿四頭筋のストレッチの紹介

このストレッチのやり方は大きく次のステップで行います。(右の大腿四頭筋の場合)

  1. 仰向けの状態で上半身だけ起こす
  2. 右足の膝を曲げ、足首をお尻の近くに持ってくる
  3. 上半身を倒す
  4. 3の状態を10秒〜15秒キープする

柔軟性低下でケガへの影響

次は大腿四頭筋の柔軟性がないとどんな悪影響があるのかを説明します。

大腿四頭筋の柔軟性低下による影響は大きく次の4つのリスクが考えられます。

  1. 腰痛
  2. オスグット
  3. ジャンパー病

大腿四頭筋の柔軟性に欠けていると骨盤の前傾を引き起こす可能性があります。

骨盤の前傾が過度になると、腰椎の前弯(腰椎前弯)が増加し、いわゆる反り腰の状態になります。

オスグットは成長期の子どもによくあるスポーツ障害のことです。

大腿四頭筋の柔軟性が欠けていると、膝蓋骨(膝のお皿)を通じて脛骨結節(膝のお皿の下の骨)にかかる牽引力が増加し、オスグット発症リスクを高めます。

オスグット病について紹介

ジャンパー病は膝の曲げ伸ばしを繰り返すことで膝蓋腱が傷つき、膝の前面に痛みが出るスポーツ障害です。

大腿四頭筋が硬いと膝の伸展時に膝蓋骨が強く引っ張られ、膝蓋腱にかかる負荷が増加します。

負荷がかかり続けると腱の微小断裂や炎症を引き起こし、痛みや機能障害をもたらします。

股関節内転筋群

最後は股関節内転筋群(こかんせつないてんきんぐん)のストレッチをご紹介します。

股関節内転筋群は太ももの内側に位置する5つの筋肉で構成されています。

股関節の付け根から太ももの内側や膝の内側に付着しています。

股関節内転筋の筋肉部位の紹介

骨盤の安定性や姿勢の維持、安定した歩行などに関与する筋肉です。

ストレッチ

股関節内転筋群のストレッチを2つご紹介します。

一つ目のストレッチの方法を説明します。

股関節内転筋群のストレッチの紹介

ストレッチのステップは大きく次のステップで行います。(右股関節内転筋の場合)

  1. 膝立ちをする
  2. 右足の付け根に両手を置く
  3. 体重を右方向へ乗せる
  4. 10秒〜15秒キープする

立たせた側の足の股関節の付け根の部分、太ももとお尻の付け根の部分が張りを感じていれば股関節内転筋群をストレッチできています。

次は馴染みのあるストレッチです。

股関節内転筋群のストレッチの紹介

このストレッチで両側の股関節内転筋群をストレッチすることができます。

ストレッチのステップは次の通り

  1. 地面に座る
  2. 両足の裏を合わせる
  3. 合わせた足を両手で股間に近づける
  4. 両足を股間に近づけた状態で上半身を前に倒す
  5. 4の姿勢を10秒〜15秒キープする

このストレッチはスポーツやっている方は一度は経験があるストレッチだと思います。

上半身を前に倒して股間の下の部分が横方向に伸びている感覚があればストレッチできています。

柔軟性低下でケガへの影響

次は股関節内転筋群の柔軟性がないとどんな悪影響があるのかを説明します。

腓腹筋の柔軟性低下による影響は大きく次の4つのリスクが考えられます。

  1. 膝の内側の痛み鵞足炎(がそくえん)
  2. 膝の変形(O脚)
  3. 太もも内側の肉離れ
  4. 股関節内転筋の痛みが続く

股関節内転筋の柔軟性が欠けていると下半身全体に影響を及ぼします。

まず、膝の内側の痛みです。鵞足炎(がそくえん)と呼ばれる症状です。

股関節に柔軟性が欠けていると歩行やランニング時に股関節の動きが制限され、不適切な力が膝関節にかかり炎症を起こす原因になります。

また、内転筋が硬直すると、脚のラインが崩れます。

理由は内転筋の硬直により、股関節が外旋し訳すなり膝が外側に引っ張られるからです。

また、股関節が硬いことで他の筋肉群に過度な負荷がかかります。結果、肉離れのリスクにつながります。

股関節の柔軟性は運動パフォーマンスにも大きく影響します。

側方の体重移動の阻害によるパワー発揮不足になります。

スクワットやデットリフトなどのトレーニングも正しいフォームを維持することが難しくなり、周囲の筋肉に過度のストレスがかかる可能性があります。

野球ストレッチに関するよくあるQ&A

最後はよくある野球にまつわる筋トレや食事についての悩み事をまとめて理学療法士の坂田さんに解決していただきました!

なぜ下半身の筋肉が硬くなると怪我につながるのですか?

下半身の筋肉が固くなると可動域が小さくなったり、上半身への悪影響を及ぼします。

結果、ケガのリスクにつながります。

肘や肩を怪我しても、原因は実は下半身の柔軟性にあったりします。

体が柔らかいとケガはしませんか?

体が柔らかい=ケガしないではありません。

もちろん、柔軟性のある人の方がケガのリスクは低いです。

ただ、ケガしないためにこれから動かす筋肉を十分な準備をしましょう。

練習、試合前に体をならしておくことも重要です。

練習/試合前は静的ストレッチと動的ストレッチどちらをやるべきでしょうか?

練習や試合前には自分が固いと感じる部分は、練習や試合前に個別に動かしておきましょう。

この場合は動作を繰り返す動的ストレッチを行いましょう。

チューブを使ったストレッチは肩肘のケガ防止に繋がりますか?

チューブを使ったストレッチやトレーニングは効果があります。

ただ”正しい使い方”であることが大前提となります。

間違ったやり方で行うと、ケガのもとになることもありますので、出来れば専門のトレーナーさんに一度指導を受けて行うことをお勧めします。

基本的には小~中学生の時期は道具を使わなくとも十分な効果が得られます。

成長期の小学生、中学生のうちから筋トレは始めていいですか?

小学生のうちから筋トレはおすすめしません。

中学生の時期も個人差がありますが、最も身長が伸びる時期な選手も多いです。

1年間の身長が1cm以下であれば成長期がほぼ終わった状態なの重量物を扱うトレーニングをしてもいいでしょう。

1年間の身長の伸びが1cm以下であれば骨の成長期がほぼ終わった状態なので、重量物を扱うトレーニングをしてもいいでしょう。

プロテインは小学生のうちから飲んだ方がいいいですか?

小児期のプロテインは植物性タンパク質を含有した”ジュニアプロテイン”がおすすめです。

ただし、強いパワーを出すためのプロテインではなく、体型が細い(やせすぎなど)方、体が硬い方などの問題を解決するための手段だと考えてもらう方が良いです。

筋トレは怪我防止につながりますか?

関節がちゃんと動く状態で、かつ、自分の体を自分のおもい通りに動かすことができる能力が兼ね備えているのであれば、ハイパフォーマンスを発揮することができます。

可動域が狭く、投げ方が悪かったりすると筋トレはむしろケガのリスクを高めます。

筋トレを始めるタイミングはいつがいいですか?

ダンベルなど重量物を扱う筋トレは年間の身長の伸びが1cm以下から始めましょう。

まだ身長が伸びている時期から筋トレを始めてしまうと成長障害のリスクがあります。

骨の発育が止まっていない時期は自重トレーニングのみ行いましょう。

まとめ

いかがだったでしょうか?

今回のストレッチで少しでも多くの選手、野球関係者がストレッチの重要性について理解してもらえたら嬉しいです。

今回、ご紹介した野球ストレッチは特別なストレッチではありません。

どこか痛めたり、怪我をしてからストレッチをするでは遅いです。

私もリハビリの一環で行いましたが、ストレッチはあくまで治療ではなく、怪我予防です。

今回ご紹介したストレッチをぜひ実践して、怪我でなく野球人生とおさらばしましょう!

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