BB-Lab.

技術 / 戦術 / 道具

【野球/文化】アメリカのベースボールと日本の野球の文化について知ろう

野球の始まりの聖地・アメリカ。現在は日本でも野球が行われています。もちろんアメリカでもベースボールが行われています。しかし、この二つは全く同じように見えて実は小さなところで文化の違いが出ています。

今回のコンテンツを読んだ後には日本の野球常識がアメリカでは通じないということに気づくことになるでしょう。日本を比較しながらアメリカのベースボール文化についてお伝えしていきます。それでは早速本題に入っていきます!

アメリカの文化はココが違う!

今回は日米の野球全般で日本では当たり前、でもアメリカではあり得ないそんな内容をピックアップしてお伝えしていきます。

道具管理方法

まずは道具管理方法についてアメリカの文化についてお伝えしていきます。そもそも野球はスポーツの中でもかなり道具が多く、野球を始めた野球少年の親御さんは揃えるものが多くて驚いたのではないでしょうか?

試合で使う道具はもちろん、帽子、シャツ、ユニホーム、ストッキンング、バッティンググローブ、プロテクター装備揃えるとなるといくらでも道具はたくさんあります。

日本では道具は大事に扱う文化があります。決して乱暴な扱い方は許されない文化があり、大事だからこそ、自分で手入れをしますよね!汚れたユニホームも家庭によっては自分でした泥を落としたりするのが一般的だと思います。

ではアメリカではどうでしょう?アメリカでは自分で道具のメンテナンスをする文化はありません!特にメジャーでは”クラビー”と呼ばれる道具の手入れをして選手からチップを頂く職業があるくらいです。

ツインズで活躍している前田投手はメジャーにきて始めて知ったそうです。自分で道具の手入れをしようとするとクラビーの方が「俺たちの仕事を奪わないでくれ」というくらいです。一流選手の道具の手入れとなるとクラビで生計を立てている方もたくさんいます。これは野球に限った話だけではなく、学校生活でも掃除は業者に任せるのが一般的とされているのがアメリカですよね。

ストライクゾーン

次は”ストライクゾーン”です。えっ、ストライクゾーンって全世界共通じゃないの!?と疑いを持った方もいるかもしれません。だが、事実日本とアメリカではストライクゾーンにやや違いがあるみたいです。

アメリカの審判のストライクゾーンは日本の審判と少し違いがあります。アメリカの審判は”外角、低めに甘い”傾向にあります。この”甘い”という表現はすなわち、ストライクゾーンが広いという意味です。メジャーのハイライト映像などを見るとホームベースの外でも審判がストライクを取っている光景を度々見ることがありませんか?

日本でそのボールを取ると『誤審』と思われてもおかしくないところまでストライクを取ります。その逆の”内角と高め”には厳しい傾向があります。審判のストライクゾーンがアウトコースが広いため、アメリカのバッターは真ん中からアウトコースを打つ傾向があリます。高さも高めよりも低めを狙っているバッターが多いです。

3月のWBCでも日本投手がメジャー選手に対して低めの変化球に空振りするシーンを見たと思います。これは日本のバッテリーがアメリカの打者の特徴をしっかり理解していると言えます。以下に3月に行われたWBCについてスター軍団アメリカを2点に抑えた訳を詳しく解説しているのでぜひこちらも併せてご覧ください。

入団方法

プロチームへの入団方法も日本とアメリカでは大きく異なります。

日本の入団方法は以下の通り

  • 1巡目の指名から2・3巡目と12球団が順番に指名する
  • 総数120名に達するまで続く
  • 120名に達していない場合、育成ドラフトに移る

毎年10月に行われるので皆さん一度は見たことがあるのではないでしょうか?1位の競合した選手がいた場合、箱に入った指名権を引き当て高々と自軍の席に向かって喜ぶ姿を。野球選手にとって夢が叶うか否かの運命の1日と呼べる日でしょう。

 一方、アメリカでは各球団が好きなだけ選手を指名することができます。1回のドラフトで各球団平均で40〜50人ほど指名します。

これはなぜか?日本は1人一つのスポーツに専念するのが当たり前でしょう。しかし、アメリカでは1人の選手が野球、アメフト、バスケなど複数のスポーツをするのが一般的です。なので、複数の球団、複数のスポーツからスカウトが来るなんてことが当たり前なんですよね。仮に沢山の指名をしたとしても入団しないケースは多いのです。ドラフト以外でも”トライアウト”で入団テストで入団してくる選手も少なくありません。無名の選手からでも受け入れる姿勢をメジャーでは取っており、多くの選手にチャレンジする機会があるのが特徴です。

キャッチャーの配球

バッテリーの配球の組み立て方にも日米では考え方が異なります。日米の違いは以下の通り

  • アメリカ・ピッチャーが主体で配球を組み立てる
  • 日本・キャッチャーが主体で配球を組み立てる

アメリカでは主に”投手”が主体となり配球を組み立てるのが通常です。日本ではキャッチャー主体でバッテリー対バッターの考えですがアメリカはピッチャー対バッターの考えが強いようです。メジャーでキャッチャーに要求するのはキャッチャーの守備力よりも打てるかどうか”打撃力”を重要視しています。

アメリカのキャッチャーは相手の苦手なところを攻めるという考えよりも自分の苦手なコースで勝負する考えが普通のようです。例えば、インコースのストレートが苦手とするキャッチャーは内角攻めの多い配給になったり、低めの変化球が苦手だと低めの変化球を多く要求するなどキャッチャーによって個性が出るのも特徴です。

バントに対する考え方

野球において欠かせない「バント」しかし、日本とアメリカではバントに対する価値観が違います。日本は1点を取るために序盤でもアウトカウントが増えてでもランナーを次の塁に進めるのが一般的です。

しかし、アメリカは1点を取るよりも大量得点を考えているためアウトカウントが増えると大量得点できないと考えるのがアメリカ思考です。終盤の1点差など僅差になるとバントをするというのが一般的です。長打で大量得点をするのがアメリカ思考です。今では日本でも2番バッターが強行策でバントをしないチームも高校野球を始め多くなっています。アメリカでは2番打者がチームで最も打つバッターとも言われています。

ルールに対する考え方

アメリカは、力対力の勝負を重視しているため、細かいルール、(ボークなど)あまり気にしないです。日本は、技や知力との戦いが重視されているため、ボークなどの細かいルールにも厳しいです。

延長戦の考え方

日本は9回で決着がつかない場合、12回まで延長し、それでも決着が着かない時は引き分けになります。しかし、アメリカは勝負は必ず勝ち負けをつけるのが常ですので、その日で決着が着かない場合は次の日に持ち越してやることはあり得ます。

また、雨天時でもどれだけ土砂降りでも試合が始まる前から中止を出すことはほとんどなく何時間でも待って試合をするのがアメリカでの基本の考え方です。

まとめ

いかがだったでしょうか?アメリカ思考を簡単にまとめると

  • 道具はあくまで道具
  • ストライクゾーンは外角、低めが広い
  • 複数のスポーツをしているのが当たり前
  • 入団方法はドラフトと入団テスト
  • 配球はピッチャー主体
  • バントでアウトを増やすのは勿体無い
  • 試合は決着が付くまでする

日本とは違う考えが多いので海外でプレーするとカルチャーショックを受けることになるかもしれません。日本の考え方、アメリカの考え方はどちらも良いところはあります。どちらが良い悪いということではありません。国や地域が違うだけでこれだけも価値観が違うということです。

コメント

この記事へのコメントはありません。

RELATED

PAGE TOP