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【ネタバレ注意】映画 憧れを超えた侍たち 感想・レビュー

6月2日から2週間限定で放映され、大人気の末1週間延長し6月29日まで限定公開の映画:侍ジャパン「憧れを超えた侍たち」https://www.japan-baseball.jp/jp/movie/2023/

今回、実際に映画を観ての感想や各メディアで話されてきた裏のエピソードを話していこうと思います。このコンテンツでは世界一奪還するまでの物語知られざる試合裏のストーリーを知ることができ、ますます感動的なWBCになるでしょう。それでは早速、本題へ行きます。

映画の感想

先に映画の感想をお伝えすると金メダル奪還までの侍たちの物語を知ることができ、涙する映画になっています。メンバーの招集からキャンプ、全員集合、リーグ戦、トーナメントと全て表には出てこなかった知られざる侍の1人1人の物語がありました。メンバー最年長のダルビッシュ有が自分のことよりも未来の後輩のために時間を割いていたり、MVPに輝いた大谷選手のベンチ裏での葛藤など、選手の生々しい姿が映し出されています。

 特に準決勝のメキシコ戦のサヨナラ勝ち。映像からでも伝わるマイアミの独特な雰囲気。劣勢の中、ベンチでの大谷の振る舞いには勇気づけられることでしょう。これを観た後にもう一度、WBCを振り返るときっと一生あなたの記憶に残り続ける野球史になることを保証します。

監督就任

今回の侍ジャパンを牽引した栗山秀樹監督。彼が侍ジャパンの監督に就任したのは東京五輪で日本代表が金メダルを奪還し、前任の稲葉監督が退任してから就任した。

メンバー招集

WBCはメンバーは最大30人。そのうち、メジャー選手は5人。エンゼルス・大谷、パドレス・ダルビッシュ、カージナルス・ヌートバー、カブス・鈴木、レッドソックス・吉田この5人はメジャーのオープン戦の日程もあり、合流して試合に出られるのは開幕戦の2日前の中日戦だった。

 そんな中、ダルビッシュはチームに融通をきかせて自分の調整をそっちののけにして合流してくれました。宮崎での壮行試合への出場も許可されていなかったから実戦の感覚が空いてしまうがそれよりも佐々木朗希をはじめとして投手陣の調整や変化球のアドバイスに宮崎は自分の調整よりも熱心に指導していた。

自分の調整は二の次。大会に勝つことはもちろん、この機会に、未来ある投手に培ってきたノウハウを伝授していたのだろう。

野球評論家の落合博満さんも『WBCの優勝はダルビッシュのおかげ。宮崎キャンプ合流でチームを一つにまとめあげたのは間違いなく彼だ。』というくらいだ。

キャプテン不在の侍

東京五輪でもそうだったかが、最近の国際大会で『キャプテン』を指名していない。それはなぜか、栗山監督は「1人1人が日本代表です。このチームの代表だと自覚をもってほしい。」と全員合流して初めてのミーティングで選手たちに語ったのだった。

キャプテンがいないチームがこれほどまでに機能するのは珍しいことだ。栗山監督がいうように今大会のチームは1人1人が主役だった。MVPに輝いた大谷だけではなく、守備の要である源田選手や、ムードメーカーのヌートバー選手など、毎試合ヒーローがいた。

外野の起用

メンバーを決めた時。当初、外野は4人。鈴木誠也、ヌートバー、吉田正尚、そして近藤健介だ。近藤健介はメンバー招集されてからは「控え」のつもりでいたようだ。今大会、クリーンアップを任されてメキシコ戦で同点のスリーランを放つなどの活躍だった吉田もメンバー決めの際、栗山監督は召集する予定はなかったようだ。

吉田は23年シーズンからレッドソックスでメジャー1年目を迎える。アメリカの環境に慣れることはそうも簡単なものではない。出たいと言う吉田を栗山監督は「シーズンに専念した方がいい」と言ったのに対して、吉田は「それでも出たい。ベンチでも構わない。」と意思表明をしたのだ。

 もう一つの懸念点は、ポジションだ。ライトを守る鈴木の離脱からヌートバー、近藤どちらがセンター、ライトを守るのかコーチ陣は悩んでいた。外野守備を担当していた清水コーチはメジャーでライトを守るヌートバーをライトで使ったらと栗山監督にアドバイスしたのだが、栗山監督はセンターはヌートバーだと決めたその采配は見事なもので、初戦の中国戦から先発大谷を救うなど大抜擢だった。

自分のスイングを貫いた村上

今大会、開幕から4番で起用していた村上。ただ、今大会リーグ戦からトーナメントまでチャンスの場面でもなかなか一本が打てず苦しんでいた。メディアからの批判、打順を下げるべきと誰もが思っていただろう。

宮崎キャンプからなかなか調子が上がらない中周りの仕上がりをみて「仕上がってんなぁ」と言葉に出るほど焦りを感じていた。ただ、村上を代表に選んだ時から首脳陣は村上がこれからの日本を背負う男になる村上を4番で使うそう決めていたのだ。

野球をやってる人なら誰しも試合には勝っているのに自分だけ活躍してない足を引っ張っていると感じる時ほど孤独を感じる時はない。そんな中、メキシコ戦の決勝打、アメリカ戦の同点ホームラン自分を信じ続けてきた、自分のスイングを貫いたからに他ならない。首脳陣の期待に応える一打となりました。これからも村上選手が日の丸を背負い大事な場面で打席が回ってくるでしょう。

映画のココに注目!

映画では試合中の選手のベンチ裏での姿が赤裸々に映っています。特に、投手陣は投げ終わった後の毎イニング、ものすごい汗の量を掻いてきてイニングごとにシャツを着替える様子などここでしか観られない映像がたくさんあります。

特に私が注目して観てほしいのは準決勝:メキシコ戦です。ここでは舞台がアメリカ・マイアミへと変わり日本の時のムードより「アウェーの空気」がものすごく伝わってきます。

先発の佐々木朗希選手がマウンドに上がる時、まるで、戦場へ送り込まるかのようにベンチが送り出し、佐々木投手がマウンドへ向かっていく時の独特な雰囲気と殺気が画面越しに伝わってきます。

試合は3点ビハインドから同点、2点ビハインドと追う展開の中、大谷選手の表情や振る舞いにも注目してほしいです。プレッシャーを感じさせない、ニコニコとベンチ裏でバットを持って声を出し鼓舞する姿はまだ野球を始めたばかりの「野球少年」のように楽しそうにしているのがわかると思います。

あんな風に日の丸を背負って戦える選手はほとんどいないでしょう。大谷選手がどれだけ野球が好きなのか伝わるシーンの一つだと思います。

侍ジャパンのここをパクれ!

映画の物語や、試合の中で僕個人が今、現役選手なら侍ジャパンのここを取り入れなれるなと感じたことがありましたので話していきます。

試合前に勝った時の映像を振り返る

これは決勝戦・全大会優勝のアメリカと対戦する前日にチームミーティングの最後、前日のサヨナラ勝ちした9回の攻撃シーンを全員で振り返っていました。大谷選手の出塁から村上選手の一打まで。勝った時の映像を脳に覚えさせることで自然と全員がアメリカ相手でも勝つイメージができるのでしょう。

試合の振り返りだけではなく、自分のすごいプレー集のような動画やホームランを打った時の映像を振り返るなども有効だなと思います。

和やかなムード

これまでの侍ジャパンの試合や選手たちの様子を見てかなり時代が変わったと感じます。キャプテンのいない「個」のチームだけど、点ではなく線で繋がっている。少し前だったらこんなに和やかなムードはなかったかもしれないです。

苦しみから楽しむに変わってきています。でもそこには各個人の決意がしっかりと入っていてお互いが尊敬しています。勝つためには苦しむではなく、楽しむそんなムードの方が野球の神様は微笑んでいるのかもしれません。

大谷とイチローの共通点

今大会のMVPに輝いた大谷選手の決勝アメリカ戦の試合前の一言。

「僕から一個だけ。憧れるのをやめましょう。ファーストにゴールドシュミットがいたり、センターを見ればマイク・トラウトがいるし、外野にムーキー・ベッツがいたり、野球をやっていたら誰しも聞いたことがあるような選手たちがいると思う。憧れてしまっては超えられないので、僕らは今日超えるために、トップになるために来たので。今日一日だけは彼らへの憧れを捨てて、勝つことだけ考えていきましょう」

 一方で日本が優勝した第2回大会の韓国との決勝戦の試合前。イチローさんがのチームメイトにかけた言葉

「グランドに入った瞬間、アイツら見て『すげえな』と思った時点で勝てないよ。別に力の差はないんだから見下していけ。」

ものすごく似たようなことを言っていて大谷選手もイチローさんもチームメイトに伝えたい想いが一緒ではなかったのではないかと思います。

まとめ

いかがだったでしょうか。私は再びあの3月の感動が蘇り、何回も試合を振り返ってしまうほどでした。現地で観戦はできていませんが、画面を瞬きを忘れるくらいに観ていました。スポーツは自分ができなくても観ているだけで、自分がいているかのように喜んだり悲しんだり、感動と面白さを共有できますよね!ぜひ、これをきっかけにスポーツ、野球を観て楽しさを分かち合えたらと思います!

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