8月25日に野球界に激震のニュースが入りました。
日本野球界の宝でもあるエンゼルスの大谷翔平選手が右肘内側即副靭帯損傷をしたのとのニュースが入り、今シーズンは投手起用は不可能だとされています。
今回は現在の大谷選手の状態と、その怪我って一体何なのか?手術は考えられるのか?知らない人もいるかとは思うので解説していきます。また、野球児に向けて怪我対策もアドバイスしていきたいと思います。
早速本題に入ります。
大谷選手の現在の状況
現在の状況は以下の通り
- 8月25日に右肘内側側副靭帯損傷を発表
- 今シーズンは投手起用は不可能
- 打者としての出場はできる
- 怪我の箇所は2018年にトミージョン手術をした箇所
- 全治は不明
- 手術の判断も不明
が今の大谷選手の状況になります。
チームとしてはプレーオフ進出に向けて走っている最中の出来事だったので、『投手・大谷』が戦力から外れるのは野球ファンもショックの出来事だったでしょう。
怪我する前兆はすでにあった!?
今回の怪我に限らず、損傷する、いわゆる疲労の蓄積によって怪我をする時は必ず前兆があります。
今回の怪我についてもこれは怪我の前兆ではないのか?
というものをピックアップしてご紹介していきます。
8月4日マリナーズ戦
この日は二刀流での出場でした。
この日の登板では試合途中に指の痙攣を訴えていました。
今回の怪我の箇所は、右肘ですが患部に痛みが出てなくても、体の至るところが連戦の続く中で悲鳴をあげていたのでしょう。
8月24日レッズ戦
この日はダブルヘッダーの試合でした。ダブルヘッダーの1試合目に二刀流で出場しました。
この日のピッチングは制球が定まらずわずか26球で降板しています。
ボールが指にかかっておらず、ボールが抜けていました。ボールが抜けるとはすなわち、体重移動ができていないということです。そのため、本来の力以上に必要な力が肩や肘に負担がかかるのです。体の異常が起きているのは、体が悲鳴をあげているとの同じでSOSを出しています。
スポーツ選手は特にがむしゃらに練習したいのはとても分かりますが、グッと抑えてしっかり疲労をとり怪我を回避する必要があります。
3月に行われたWBC
そんな半年経つようなようなことを掘り起こすな!と思うファンもいるでしょうが、
例年より早い時期からプレッシャーのかかったマウンドに立ち、投げていたのは少しずつ疲労には繋がっているでしょう。その時は何の問題がなくてもです。
アメリカでは、肩や肘は消耗品だと考えています。
完全に影響がなかったとしても、怪我の原因になる要素には候補としては上がります。影響は無いとは言い切れないのが確かでしょう。
右肘内側側副靭帯損傷って?
野球をやったことがない人にとって今回の怪我の名前を聞いてもすごい漢字が多いなとくらいしか思いませんよね。そんな方にどんな怪我なのかと症状についてお話ししていきます。
今回は名前の通り、右肘の内側の靱帯を損傷しているということになります。
学生野球をされている方だと「野球肘」という言葉の方がしっくりくるでしょう。
そもそも靱帯の役割を話すと、上の図のように骨と骨を結びつけている組織になります。
関節の動きを安定させ、外側に反る動きを制限することができます。
分かりやすい例で言うとゴムを伸ばして、縮ませてを繰り返すとゴムが劣化して亀裂が入って最終的には裂けてしまう現象と同じです。
この怪我は筋肉の疲労で損傷しやすいです。私が小学生の頃野球肘になった時には医者には
「小学生というまだ成熟していない体でオーバーワーク、投げ過ぎが原因です」
と言われた覚えがあります。
出る症状は?
今回の大谷選手は肘を痛めたことによって、「制球が定まらない・球速低下」が痛めている症状に出ています。
24日の登板では最速152キロで、平均球速158キロを6キロ下回る球速でした。私の経験では「握力が低下する」です。リハビリを担当してくれていた先生に
「靱帯が損傷することで握力が低下して、いつも投げられる速い球が同じように投げても遅い球がいく」
と言われました。
今回の大谷選手も球速が落ちているので、出ていた症状はあっていますね。私も怪我をした時は当時握力40程度あったのですが、20くらいしか力が出ませんでした。
痛みはあるのか?
損傷している部分は筋肉ではなく靱帯なので、個人差があると思います。
今回の大谷選手の症状の痛みは以下の通りです。
- 指の痙攣
- いつもと違う(違和感がある)
- 疲れが取れない(回復しない)
- いつもと違う腕の使い方をしてしまう
があげられます。
この症状は経験したことがある方なら共感頂けるかと思います。
私が怪我した時は、投げる時に「ピリッ!」と右肘に電気が流れるような痛み、痺れを感じていました。ズキズキやガンガンするといった痛みというより、何かいつもと違ってイライラするような痛みです。いつもと違って気持ちわるい、変に感じる時は症状に当てはまるのですぐに投球をやめましょう。
手術はするのか?
2018年に同じ箇所を痛めているので今回が2回目となります。結論、軽傷・中傷だった場合は手術せず保存療法。重症の場合は手術をするでしょう。手術を受けるとなると、2度目のトミー・ジョン手術になるので全治18ヶ月かかると予想されます。
トミージョン手術とは
靭帯の損傷により弱った靭帯を補強するために行う手術です。
具体的な手術内容は
肩から肘と肘から手首の接合部にドリルで穴をあけ、移植した筋を医療用ネジで固定する手術です。
これだけ聞くとドリルに穴を空けて行う手術で本当によくなるのかと不安になる方も多いでしょう。またダルビッシュ有投手、前田健太投手などメジャーで活躍した投手が行なっています。報道され今では怪我を乗り越え活躍している姿を見ると手術した良くなると思う方もいるかもしれませんが注意が必要です。
リハビリの期間で肩肘だけではなく、投球に必要なコンディションを改善しての復帰です。一概に靭帯を再建したらよくなることはありません。今回の場合は2度目の手術となり、今シーズンのように元気に投げられる保証はありません。
また、手術後に1年半以上のリハビリに費やす時間がかかるのでその間野球をしないでいい余裕のあるアマチュアの選手は滅多にいないでしょう。それだけこれからの野球人生を左右するくらい大きな手術だということです。手術しても元に戻ることは不可能でしょうし、元気に投げられる保証はどこにもありません。
以下のコンテンツでは怪我、トミージョン手術についてまとめているのでこちらもチェック!
プレー以外の影響
投手・大谷としての出場はできなく、エンゼルスは大きな戦力を欠いたのは前述した通りです。では、プレー以外の要素で影響が出てくるのではないかと懸念されることをご紹介していきます。
グッズ販売
打者・大谷だけとなると二刀流というブランドを欠くことになります。二刀流の大谷選手に魅力を感じているファンも多いでしょう。
投手の大谷選手を見られないのがファンにとってはショックなことでしょうし、グッズの販売、球場への足を運んでくれるファンも減少するのは多少影響が出ると予想されます。
CM ・スポンサー契約
現在、大谷選手は球団からの年俸とは別にスポンサー契約などで約42億円報酬を受け取っています。
二刀流の大谷選手に払っているというのも考えられるので、今後、打者専念するとなると、契約内容の改訂も考えられます。
ただプレーだけではなく、大谷選手の振る舞いや人間性の部分は誰もが認める超一流なので、払う価値はあると個人的には思います。
今後の展望
今回の怪我により、野球評論家の中には
「こういうことになるから二刀流はしないほうがいいんだ!」
とコメントが来るのも予想がつきますね。
一切、そんなことはなく誰も成し遂げたことがないことを成し遂げることができるのは自分の信念を貫いたものだと思います。おそらく大谷選手は今シーズンは打者に専念するとは思いますが、今回の怪我を受けて二刀流を辞めることは考えられないです。
手術など最適な治療を施し、またマウンドに立つ日が来ます。誰も成し遂げなかった未知の領域でプレーしているのが大谷選手です。必ず、またマウンドに上がり躍動する日が遅かれ早かれ来ます。
まとめ
今回の怪我はとても残念な情報ではありますが、そんな怪我を負いながらも大谷選手はグランドで躍動しています。一、野球ファンとして、日本人として誇りです。野球をしている選手、学生さんには怪我の怖さを知ることができたかと思います。今回の情報を受けて、日頃のケアを怠らずに1日でも長く野球ができるようにしていきましょう。
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