野球ノートを選手に書かせたい、でも何を書かせたらいいのかわからない、どんなフォーマットで書けばいいの?
そのお悩み、私にお任せください。
私は中学1年から高校3年生まで累計8冊の野球ノートを書いてきた私が、野球ノートを自作するにあたって、書く項目と書く際のポイント、指導者へのアドバイスをしていきます。
社会人になっても野球ノートを振り返ることもあるくらい、今でも役に立っています。
この記事で得られる情報は以下の3つ
- 野球ノートの自作の方法がわかる
- 野球ノートで書くことに困らなくなる
- 野球ノートが書くことが目的にならず目標達成のために書くことができる
この記事を読み終えた時には、野球ノートを通して「どうしたら上手くなれるのか?」を主体的に考えることができるようになり、野球ノートを通じて目標を達成できる選手になっています。
この記事を書いた人
・野球歴10年
・中学1年から高校3年の6年間で合計8冊の野球ノートを書いた
・野球メディア運営歴2年
野球ノートの書き方の例
では早速、小学生から高校生までどの世代にも適用できる野球ノートの書き方を例にして紹介していきます。
書く際のポイントは次のとおり
- 見開き1ページを使うこと
- 目標を堂々と書くこと
- 練習メニューを記録すること
- 意識したことの成果を見えるかすること
- メンタル面の変化を書くこと
- その日の気づきを書くこと
- 対戦相手の情報・試合の反省を書くこと
- 練習と試合を踏まえて次週の課題を個人・チーム別で書くこと
順番に解説していきます。
見開き1ページを使う
まずノートは市販のノートを使用してください。
フォーマットが決まっていたり、書くスペースが限られていると枠に埋まるように書こうとしてしまいます。
野球ノートは書いて評価してもらうものではなく、野球が上手くなるために書くことを忘れてはいけません。
例えば、文字だけではなく、画像や図を書いて頭で想像していることをノートに書くこともあります。
見開き1ページはかなりの文字数を書くのではと思いがちです。
しかし、これから各項目を書いていくとむしろ足りないとすら感じるでしょう。
目標を堂々と書く
目標は書くノートの表紙でも、そのページでも構いません。
野球は団体戦ですが、自分はどんな選手になりたいのか、明確な目標がある選手とない選手では1日の過ごし方、練習の取り組み方が変わってきます。
それは後に大きな差となります。
目標がない人は、自分の気に入った言葉・名言をデカく書くこともおすすめです。
私は毎回、表紙を見るたびにモチベーションをあげていました。
練習メニューを記録
まずはその日の練習メニューを書きましょう。
理由はその日、その週はどんな練習、インプットをして試合に取り組んだのか、結果どうだったのか見える化するためです。
社会人になりサラリーマンになると週報を書きます。
週報は1週間の出来事、成果を上司に見える化するためのものです。
練習のメニューの記録をすることで、試合での結果を踏まえて、分析ができます。
どんな練習をして、試合でどうだったのかが続けていくうちにわかるようになります。
例えば、練習メニューに毎日体力トレーニングがあるとします。
でも、試合のパフォーマンスが悪いとなると、練習の体力トレーニングで消耗してしまっているから、試合の前の日は体力トレーニングはしないほうがいいのでは?
と監督さんの指示された練習メニューに疑問を持つことができます。
このように練習メニューを記録して見える化することでどんな練習をして試合で最もパフォーマンスが発揮できるか考えることができます。
意識したことの成果を見える化
次は練習、生活の中で特に意識したことを書きます。
理由は自分の意識して取り組んだことがどう結果に繋がったのかを言語化するためです。
昨日意識したことが次の日の練習・試合で劇的な結果をもたらすことは考えられないです。
ただ、意識して取り組んだことがよかったのか、悪かったのか、意識してみることでその意識は継続して続けていく必要があるのか、あまり意味がないのかがわかるようになります。
はじめは遠回りしても構いません。
続けていくうちに、だんだんどうしたら良い結果を出せるのかがわかるようになります。
意識したことに書いた内容は、試合の結果で必ず書くようにしましょう。
試合の結果と結びつきがないのであれば、その意識したことは書く必要はありません。
あくまで野球ノートは書くことが目的ではなく、上手くなるため、試合に勝つために書いています。
全て内容は野球に結びつけている必要があります。
メンタル
1日、1週間を通して学校生活や練習への取り組み、私生活がどう試合の結果に結びついたのかメンタルも野球ノートを書くことで重要な項目です。
スポーツはメンタルが大事だと言われるようにメンタル面でどのような意識をしているのかを書きましょう。
今回は学校生活、グランドでの練習を結びつけて書きました。
メンタルと言ってもかなり抽象的で、書くことは人それぞれ変わってきます。
例えば、キャプテンであれば、チームのこと、キャプテンとしての振る舞いをこの項目では書くようになるでしょう。
また、エースやレギュラー陣は個々の能力が試合で発揮できるように心がけていることを書くでしょう。
レギュラーでない選手や下級生は、自分が試合に出るためにはどんなマインドで取り組むべきか、自分のアピールポイントを知り、試合に出られるためにつながる内容を書くはずです。
今日の気づき
その日の出来ごとから、自分が感じた気づきを書くようにしましょう。
理由は感性を磨くためです。
この項目は、視野を自分ではなくチームや周りの人に向けて欲しいです。
チームメイトのことを知らない選手が相手チームと戦いながら、相手選手の特徴を捉えたり、どんな攻撃をしてくるかなどを感じ取り、対策を取ることはできません。
特にチームメイトに関して書くことを意識することで、普段の練習から、自分のことばかり考えずに人やチームに気が回るようになります。
チームに貢献している人を見つけて書いたり、チームメイトの振る舞いから特徴を捉えたりしましょう。
特にキャッチャーであれば、この項目ではバッテリーを組むピッチャーについて書くと良いです。
投手は十人十色であり、人によってはリードの仕方も変わってきます。
対戦相手の情報
ここまでで、だいたい見開き1ページの左半分が埋まったかと思います。
残りのページは試合の情報を書いていきます。
まずはその週にあった大会や練習試合の対戦相手の情報と試合結果を書きましょう。
試合でいいプレーをしたい、勝つために練習をしているはずです。
左に書いた項目は全てこの項目のために書いてないといけません。
左の内容が右の内容に結びついてこそ野球ノートを書く理由があります。
今回、野球ノートの書き方の例ではコンパクトに内容がおさまっていますが、ここはどれだけでも情報を書き込んでも構いません。
対戦相手が甲子園の予選で当たるかもしれない高校であれば、相手投手の情報、バッターの特徴、盗塁の数など書いていざ公式戦で試合するときに野球ノートを振り返り、役に立つことができます。
次週の重点課題
ここまで書いてみて、ノートの残り半分が埋まっているかと思います。
もしかすると、すでに見開き1ページ埋まって、次のページまで書き進めているかもしれません。
最後は試合を踏まえて、新たな課題が見つかり、個人とチームそれぞれの課題を抽出して、次週以降重きをおいて課題克服していく技術を書きます。
結果がよかった、悪かっただけで終わってしまってはその後に成長はありません。
その結果を踏まえて、「なぜよい結果が出せたのか?なぜ負けてしまったのか?」自分なりに分析をしてみてください。
そうすることで、自分に足りないところがわかり、自分なりに最適な努力をすることができます。
中にはチームの課題はどうせ書いたって練習メニューを決めるのは監督たちじゃんと思っていませんか?
メジャーで活躍するドジャースの大谷翔平や同じくメジャーでプレーする菊池雄星、甲子園の常連校である大阪桐蔭高校のレギュラーメンバーの野球ノートの共通点は、「チームのこと」を書いています。
プロを目指そうと、チームに気が回っていないレギュラー陣、キャプテンがいたら、そのチームのキャプテン・レギュラーは機能していないも同然です。
どれだけ個人の技術を伸ばしても、野球は団体スポーツです。
毎日バットを振っても試合ではバントかもしれません。
そういったチームプレー、団体競技という認識が薄くならないよう、野球ノートで意図的にチームのことを考える時間が必要です。
小学生向け野球ノートの書き方
ここまで野球のノートの自作する方法をお伝えしました。
先ほどの自作した内容は小学生から高校球児、どんな人でも適用できる自作の方法をお伝えしました。
ここからはもう少し具体的に小学生向けの野球ノートの書き方のアドバイスをしていきます。
結論、小学生はプレーのことだけ書けば十分です。
理由は始めたての選手らが書くには難易度が高いからです。
書く時間があるなら、たくさん食べて、たくさん寝て体を大きくした方がいいかもしれません。
中学、高校と続けると決まったわけでもありません。
先ほどあげたメジャーで活躍する選手や強豪校の選手も小学生から野球ノートを書いていたかと言うとおそらく書いていません。
もし書くのであれば、内容は試合のことだけでいいです。
野球のプレーに関する内容を充実させよう
先ほどお話しした通り、小学生が野球ノートを書くのであれば試合のことだけ書きましょう。
現役生活8冊野球ノートを書いた私ですが、私が書き始めたのは中学1年生です。
小学生のうちからチームのこと、私生活のことを書くのは大人のエゴです。
無理に野球ノートを書かせてしまい、野球が嫌になって野球を辞めてしまうリスクの方があります。
そのため、野球の走攻守のみ書きましょう。
書いていくうちにあまり興味がわかない、書いても考えていること、プレーに成長を感じないのであれば書き続ける必要はありません。
逆に、書くことをきっかけにどんどん野球の楽しさを感じることができる選手がいたら、各項目を増やすことなく書き続けてください。
中学生向け野球ノートの書き方
次に中学生に向けた野球ノートの書き方についてアドバイスをしていきます。
中学生からは全員描き始めてもいいかなと思います。
メジャーで活躍する菊池雄星投手は中学時代、のちにお世話になる花巻東高校野球部の佐々木監督とあった時に「成功者はみんな日誌を書く習慣を持っている」と聞いたことから野球ノートを書き始めたそうです。
走攻守の内容を書くことは大前提のうえで書いて欲しい内容は次の3つです。
- 目標を言語化して堂々と書く
- 野球以外の生活面のことを書く
- 指導者からコメントをもらう
順番に解説していきます。
目標を言語化して堂々と書く
野球ノートを書き始める前に、まず自分の目標を表紙や書くページに必ず書きましょう。
理由はどんな選手になりたいのか、将来どんな野球選手になりたいのかを明確にするためです。
目標がないと、野球ノートを書くことが目的になってしまいます。
野球ノートはあくまでプレーが上手くなるため、チームが強くなるために書くものです。
「プロ野球選手になる!」や「甲子園に出場する!」でもいいですし、「中体連県大会出場」など目先の目標を掲げてもいいです。
大小関係なく、個人、チームの目標を書いて、「なぜこのチームで野球をしているのか、野球ノートを書いているのか」言語化しておきましょう。
野球以外の生活もノートに書こう
中学生にもなると、野球が上手い選手らは高校では甲子園を目指してたり、近隣の強豪校からの特待・推薦を視野に入れます。
その進路で重要になるのが野球以外の生活面になります。
ここから、私の身の回りで起きた残念な高校の進路の話をします。
私の先輩は硬式クラブチームで全国大会出場・選抜選手になるなど野球のプレーはピカイチな選手でした。
しかし、クラブチームでの活動は学校生活とは結びつきません。
そのため、陸上部に入り、学校の部活動にも参加する選手もいましたが、先輩は部活動にも入らず、休みの日は遊んでいました。
進路の時期になり私立高校からの特待の話がきましたが、先輩は特待はもらえず、公立高校に進学しました。
理由は野球以外の学校生活の面で態度が悪かったことが原因です。
- 授業中は居眠り
- 学校の外では近隣中学の生徒と揉めあい
- 部活動は不参加
と内申点がほぼなく、学校側は「そのような生徒に特待・推薦は出せない」と判断しました。
あくまで1つの例ですが、このような話は他人事ではありません。
野球以外で野球が犠牲にならないようにするためにも学校生活、私生活も全て野球と結びついている意識をするためにも学校生活のことを書きましょう。
指導者からのコメントを貰おう
最後は指導者からのコメントを必ずもらってください。
理由は自己満足で終わらないことと大人からの客観的な意見を聞くためです。
野球ノートの怖いところはただ書いて満足してしまうところです。
特に目標を掲げて何も行動しなくなるパターンが一番危険です。
そうならないためにも指導者がノートの中身を確認して、どんなことを感じて練習しているのかを共有しておく必要があります。
その上で、指導者からアドバイスやコメントをしてあげることで、モチベーションアップに繋がります。
また、指導者から客観的な意見をもらうことも大事なことです。
中学生は思春期真っ只中で、親に反抗をして親の言うことを聞かなくなる時期でもあります。
そんな調子に乗ってしまっている学生を鎮めて大人にできるのは、学校の先生・指導者たちです。
調子に乗ったことばかり書いているなら、野球ノートに書かなくてもいいので話しあいの場を設けて、謙虚な態度にさせる必要があります。
これは大人の責任でもあるので、褒めるところは褒めて、逆に悪いことは大ごとにならないうちに対処しましょう。
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まとめ
いかがだったでしょうか。
野球ノートを1から自作するのは手間暇がかかり、時間も労力も必要です。
今回、ご紹介した内容を取り入れたり、アレンジして頂けたら、より良い野球ノートを書く環境ができます。
野球ノートはあくまで選手のプレーの上達や試合で勝つために書きます。
書くことが目的にならず、書きながら野球生活を充実させていきましょう。
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