2023年の年末にかけてハヤテ223が正式に2軍のウエスタンリーグへ参加することが決まり話題になりました。
2024年シーズンから新たに参加するハヤテ223ってどんな球団なの?など新しい球団に対して疑問を持たれますね。そこで今回、2024年シーズンが始まる前にハヤテとは何の会社なのかから球団メンバーまで詳しく話していきます。
今回の内容を知れば以下の情報を得ることができます。
・球団運営するハヤテとはどんな会社なのか
・球団の指揮する監督の名前と実績
・球団発足メンバーはどんな選手の集まりなのか
・球団誕生の経緯
・運営面での課題
少しでも興味を持ってもらい、2024年がもっと野球が盛り上がる年にしていきましょう。
ハヤテグループ野球メンバー
それでは早速、2024年シーズンを戦う29名の選手をご紹介します。2023年の11月に行われたトライアウトを応募した96名の選手の中から選ばれし29名は以下の通り。
詳しく選手について知りたい方はハヤテ223注目選手を合わせてご覧ください。
投手
名前 | 出身 |
大生虎史 | 柳ヶ浦高校 |
奥田健誠 | YKSホワイトキングス |
村上航 | 茨城アストロプラネッツ |
竹内奎人 | 群馬大学 |
奥田域太 | 星城大学 |
二宮衣沙貴 | 茨城アストロプラネッツ |
西濱勇星 | オリックスバッファローズ |
藤本颯太 | 淡路島ウォーリアーズ |
藤岡好明 | 火の国サラマンダーズ |
野村裕樹 | 神奈川フューチャーズ |
早川太貴 | ウイン北広島(市役所) |
田中健二朗 | DeNAベイスターズ |
東海林磐波 | 早稲田大学 |
池谷蒼大 | DeNAベイスターズ |
捕手
名前 | 出身 |
深谷力 | 和歌山ウェイブス |
谷川人 | 千葉ロッテ |
草場悠 | 千葉スカイセイラーズ |
居谷匠真 | 福岡ソフトバンク |
内野手
名前 | 出身 |
西川僚祐 | 千葉ロッテ |
倉本寿彦 | 日本新薬 |
宜保優 | 栃木ゴールデンブレーブス |
橘八重龍誠 | すながわリバース |
高橋駿 | 北九州下関フェニックス |
折下光輝 | 堺シュライクス |
外野手
名前 | 出身 |
増田将馬 | 徳島インディゴソックス |
平湯皓基 | 宮崎サンシャインズ |
篠原玲夫 | 共栄大学 |
富山太樹 | 栃木ゴールデンブレーブス |
福田秀平 | 千葉ロッテ |
お分かりのように29人のうち大半が独立リーグ出身の選手ばかりです。プロ野球経験者はたったの10名です。大学、高校卒業して入団した選手もメンバーにいます。それに加えて近年まで1軍で活躍していたプロの選手らが主軸になります。
若手、ベテラン、独立リーグとこれまでにない野球選手の集まりからチーム内で化学反応が起こることも予想されます!ファームだからといってレベルは決して低くありません。
プロの経験の選手がどれだけチームの精神的支柱になれるかもシーズンの鍵になります!
ハヤテ223ってどんな球団?
プロ野球ファンでもハヤテ223について知っている方は少ないですよね。結論から言うと2024年からウエスタンリーグの参加を予定している球団です。
2軍への新規参加は2005年の東北楽天ゴールデンイーグルス以来となります。さらに2軍のみの参加は1950年の山陽クラウンズ以来の参加となります。
山陽クラウンズは残念なことに1950年に結成したものの、1952年に解散してしまいました。新球団ハヤテ223の簡単なプロフィールは以下の通り。
球団名 | くふうハヤテベンチャーズ静岡(略称=くふうハヤテ) |
所属リーグ | ウエスタンリーグ |
本拠地 | ちゅ〜るスタジアム清水(略称=ちゅ〜るスタ) |
創設した年 | 2023年 |
運営している母体 | ハヤテ223(ふじさん)株式会社 |
本拠地に構えるのは静岡県が運営している庵原球場です。運営している母体のハヤテグループは皆さん初めて聞いた会社だと思います。次にハヤテグループについて話していきます。球団を運営するハヤテ223と株式会社くふうカンパニーが資本提携をむすびました。
球団の監督は誰?
球団が新たに参加ができたのは素晴らしく、大変興味が沸きますよね!それと同時に新規チームを指揮する監督は誰なの?と野球ファンの皆さんは気になりますよね。ここでハヤテ223を優勝へ導く監督をご紹介します。
2024年からハヤテ223を指揮するのは赤堀元之さんです!赤堀さんのプロフィールと野球経歴は以下の通り。
- 赤堀元之(あかほりもとのり)
- 1970年4月7日
- 静岡県藤枝市生まれ
- 静岡高校出身
- 1988年ドラフト4位でオリックスへ入団
- 現役生活15年
- 通算セーブ139回
- 最優秀防御率1回
- 最優秀救援投手5回(最多タイ記録)
このプロフィールを見てわかるとおり素晴らしい実績の持ち主です。勘のいい人は現役にどれだけ成績を残してもコーチや監督はまた話が変わるだろ!そう思った方いらっしゃるはずです。そこで赤堀さんの現役引退してからの指導歴は以下の通り
球団 | 役職 | 歴 |
オリックス | 1軍投手コーチ | 4年 |
SKワイバーンズ(韓国) | 2軍投手コーチ | 1年 |
オリックス | 1軍投手コーチ | 4年 |
新潟アルビレックスBC | 監督 | 2年 |
東京ヤクルト | 2軍投手コーチ | 2年 |
中日ドラゴンズ | 1軍投手コーチ | 3年 |
淡路島ウォーリアーズ | 監督 | 1年 |
合計でコーチ歴が14年、監督歴が3年の指導者です。独立リーグの新潟アルビレックスでは監督就任1年目でチームを優勝に導いています。さらに淡路島ウォーリアーズは2023年に新たに参加した独立リーグチームの監督の経験を持っています。
2023年に就任した淡路島ウォーリアーズと今回のハヤテ223がとても似た境遇から自身の経験、ノウハウを活かしてチームを優勝に導くことに地元静岡県から期待が高まっています。
ハヤテグループって何の会社?
ではまず新たに2軍リーグに参加を決めたハヤテ223を運営しているハヤテグループとは一体どんな会社なのかについて詳しく話していきます。ハヤテグループの主な事業内容は以下の通り
- ディープ・テック事業
- 成長企業支援事業
- スポーツ事業
一つずつ簡単にどんな事業内容なのか紹介していきます。
ディープ・テック事業
ディープ・テック事業は一言で表すと、乳児幼児を対象とした、発達・教育の支援をしている事業です。僕は初めてディープ・テックという言葉を耳にしました。ディープテックと検索すると特定の自然科学分野での研究を通じて得られた科学的な発見に基づく技術と示されています。
ハヤテグループではこども一人ひとりの個性を可視化します。データ、エビデンスをもとに以下の開発を行っています。日本だけに収まらず海外に向けて展開をしています。
- 個別対応型の教育プログラム
- 商品開発
- 育児負荷軽減の発達支援アプリ
- 途上国におけるトリアージアプリ
最先端の技術を駆使して事業を行っているのがわかりますね。実現できれば、国や世界全体で解決すべき経済社会課題の 解決など社会にインパクトを与えられることは間違いなさそうですね!
成長企業支援事業
成長企業支援事業を一言で表すとスタートアップ企業への投資と上場企業への資金提供を行っている事業です。
言葉だけ聞くと会社を経営している経営者さんやお金を持て余す投資家向けに行っているビジネスのように思いますね。私が関わることは今のところなさそうですね。。。
スポーツ事業
この事業こそが今回、プロ野球のファームリーグへ参加が決まった事業です。静岡県出身の指導者やトライアウトで選抜された他球団の選手を集めて結成されたチームです。
2023年11/3(金)〜11/4(土)にトライアウトを行い、集いし96名の中から内定を勝ち取った29名の選手で2024年シーズンを戦います。
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球団誕生の経緯
ここまで聞いて「来年のプロ野球は2軍にも注目が集まりそうだな!」と期待を持たれた方がいると思います。私もその1人です。日本プロ野球は世界ランク1位を誇っています。メジャーリーグと同じくらい球団が増えてもいいのではないかと思っています。
中には、1軍の球団ではなくなぜ2軍の球団を拡大するのかと不思議に思いませんでした
ここからはなぜプロ野球のファームリーグに新たな球団が誕生したのかについて語っていきます。
結論、野球界の市場拡大を狙っていると考えられます。
ここからは私の知人の野球選手の話をします。
私の友達には甲子園出場校に夏の予選で完封で抑えた投手がいます。私から見ても素晴らしい投手です。今は大学で野球を続けていますが、年末年始に進路を聞いた際に野球をする道は一切出てきませんでした。理由は「この先も野球を続けても将来がない。来年は就活する」と言ってました。
もう1人、会社の同期にレギュラーで甲子園に出場した選手がいます。席が隣なので、「甲子園に出たから大学からの推薦や野球をするという進路は考えなかったのですか?」と聞いたら「甲子園に出たメンバーで大学で野球を続けたのはエースの子1人だけだよ。他は就職するか、大学では野球を辞めて就職を考えてたよ」と返ってきました。
このように将来野球を続けていくことに明るい未来を感じていない選手が私の周りには多いです。
野球選手のセカンドキャリアについて知りたい方は第二キャリアで公務員に転身した選手の話をご覧ください。
また、プロの厳しい現実を知りたい方は育成選手から1軍選手になるまでのリアルをご覧ください。
このように高校、大学とプロレベルに匹敵するような選手の進路で野球を続けるという選択を取る選手が極端に少なくなっています。
現に社会人チームは近年減少しています。しかし、サークルなどのクラブチームは増加傾向にあります。こういった背景から野球界を担う選手の増加を狙っています。
大都市ではなくなぜ静岡県?
静岡県に新球団が誕生した理由は以下の3つ
- 地方都市だから
- 立地がいい
- 静岡県の野球への情熱
順番に解説していきます。
地方都市だから
これまで東京、大阪、名古屋といった大都市でプロ野球は反映してきました。今後は静岡県や候補に名乗りをあげた新潟県のような地方都市に向けてフランチャイズビジネスをしていくと想定されます。
今後は新潟や九州の熊本、沖縄など大都市から少し離れた場所に球団を誕生させていく未来が近づいています!
立地がいい
静岡県は東京と大阪の間に位置しています。関東方面や関西方面への遠征がしやすいという面も静岡に新球団を設立した判断材料になったことは間違いないです。
静岡県の野球への情熱
これは長年にわたる熱意が実った結果とも言えます。
静岡県はファーム組織を増やすと公募が出た段階で早くからアプローチをかけて県初の球団設立に動いていました。今回、これまでの静岡の熱意が認められたのは非常に大きいと思われます。
球団運営の課題
3ヶ月後にはシーズンが開幕を控えています。そんな中、ハヤテ223は以下の問題に直面しています。
- 防球ネットの高さ
- 駐車場の不足
- 球場の確保
防球ネットの高さ
一つ目は安全面に関わることです。現在の庵原球場は内野スタンドの防球ネットの高さが低いです。
プロ野球選手の打球が内野スタンドに飛ぶと高確率で観客に直撃して怪我の恐れがあります。具体的にはフェンスを2mを3.5mに拡張する予定です。他には場外にボールが出ないための設備も必要になっています。
駐車場の不足
庵原球場の駐車場が第二球場を臨時駐車場にして最大600台しかとめることができません。庵原球場には最大1万人が入るので駐車場が不足が予想されています。
市民からは渋滞を懸念もされています。現に高校野球の際には渋滞が発生しています。交通環境がさらに悪化すると思われます。
さらにバスで球場に向かおうとすると平日、土日どちらも一日10本しか通っていません。午後3〜4時は一本も通っていません。さらに球場から静岡駅に向けう最終時刻は19時です。
球場利用の確保
3つ目は球場の確保です。庵原球場は市で管理している球場です。ファームリーグのシーズンは3月から9月です。その期間の直近3年の利用平均日数は110日です。
さらに2024年はすでに62%が利用が埋まっているとされています。そのため、市民利用とリーグ戦で調整が不可欠となっています。市民のための球場だからこそ市民と球団の調整が必要になりますね。
まとめ
いかがだったでしょうか?新球団ハヤテ223について知って興味をもつきっかけになればと思います。
今回の内容をまとめると
- ハヤテ223はウエスタンリーグに参加する球団
- 静岡県初の球団
- 運営するハヤテグループはディープテック事業や成長企業支援事業を行っている会社
- 監督は静岡県出身の赤堀元之
- メンバーはトライアウトから選抜された29選手
- 静岡に新球団ができた要因は
1・野球界の拡大
2・地方都市
3・立地がいい
4・長年にわたる静岡の情熱 - すでに出ている課題は
1・防球ネットの高さ(安全面)
2・駐車場の不足(交通面)
3・球場の利用の確保
新球団が誕生してワクワクと楽しみがある中、すでに上がっている課題もあります。期待と不安を抱えながらも2024年のウエスタンリーグは始まります。
多様な選手が混じるチームがどこまで通用するのかにも注目が集まります。ハヤテ223の誕生が成功し、1軍球団の拡大や地方都市へ球団拡大などいろんな面で期待がかかっています!
2024年はウエスタンリーグにも注目しながら野球観戦をするといろんな気づきと楽しさが得られます!
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