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野球のボークとは|ボークの動作とボークでどうなるのかわかりやすく解説

みなさん!野球のルールにおいて「ボーク」というルールがありますが、どんなルールかご存知でしょうか?

言葉はよく聞くけど具体的にどのようなルールなのかわからないという方多いのではないでしょうか?

ただ日頃の練習で野球のルールについて学ぶこともなければ教えてくれるひとも少ないですよね。

とはいえ、ピッチャーを守っているのにルールを知らないでプレーするのは不安ですよね。

今回のコンテンツを最後まで見ると以下のような情報を得ることができます。

・ボークとはどんなルールなのかわかる
・14種類のボークについてわかる
・ボークを起こさないための対策ができる

ボークはピッチャーに限った話ではありません。

キャッチャーも関係しています。それでは早速内容に入ります。

ボークとは?

 まずはボークというワードは知っているけどどんなルールなのかわからない人に向けてどんなルールなのかを小学生でもわかるように解説します。

結論からいうとボークとはランナーがいる時、ランナーを騙そうとしていると判断されたピッチャーの反則行為のことを指します。

ピッチャーはランナーを先の塁に進めまいと色々工夫します。工夫の度が過ぎてしまうこともあります。

 審判からボークを宣告されるとすべてのランナーに1個の進塁が与えられます。

ピッチャーにはいくつもたくさんの義務があります。

そのルールを守れないと反則とみなされて罰則が与えられます。

ボークで勝敗が決まった試合

これからご紹介するのは、実際にボークを宣告されて試合の勝敗が決まってしまったものです。

甲子園大会で豊田大谷と宇部商業との試合。

宇部商業の投手はボークを取られてしまい、バッターと勝負をすることなく勝敗が決まりました。ボークを取られた原因はサインを一度決めてセットポジションに構えようとした際に再びサインを見る動きをしてしまったからです。

なぜ投球動作をやめてしまったのか?

 このボークの原因を起こしてしまった原因は2つあります。

  • サインが決まった後に再びキャッチャーがサインを出したから
  • セカンドランナーがバッターにサインを盗んでいたから

サインが決まった後に再びキャッチャーがサインを出したから

おそらく、サインを決めた後にセカンドランナーがサインを盗んで何かしら気付かれたと気付かれて、違うサインを出そうとしました。

ピッチャーも動揺して再びサインを見るポーズを取ろうとしてしまったのだと思います。

 今はセカンドランナーがジェスチャーをしてバッターにサインを教えるのはないですが、サインを盗んでいるは現代でもしています。

私が現役でキャッチャーをしていてサインがバレていると気づいた時があります。

キャッチャーはピッチャーにサインを出している時にセカンドランナーがサインをみているのかみていないのか一目でわかります。

  • 変化球のサインを出した時だけ、セカンドランナーのリードが大きい

セカンドランナーはピッチャーの真後ろに位置するためキャッチャーのサインは丸見えです。

そのため走塁に力を入れているチームは特にワンバンになりやすい変化球の時にキャッチャーが弾いたときに3塁へと次の塁を狙う姿勢が伝わります。

気付かれたら、タイムをかけて、ストレートのサインと変化球のサインを逆にして相手の裏を言ったりして対策を取っていました。

セカンドランナーがバッターにサインを盗んでいたから

 この大会の時代ではセカンドランナーがキャッチャーのサインを盗み、ジェスチャーでバッターに球種やキャッチャーがどこに構えているのかを教えていたのが当たり前でした。

このボークによりランナーがバッターにジェスチャーなどでサインを教えるのは禁止されました。

そもそもピッチャーの義務って?

ピッチャーの義務は場面によってかなり多く複雑です。まとめると以下の6つが挙げられます。

  • マウンドのプレートに軸足をかけて投球すること
  • プレートに触れている状態でサインを受けること
  • 投球動作を確認したら、中断、変更しない
  • セットポジションを取る時、片方の手を下ろして身体の横につける
  • 両手で身体の前方に保持して完全に静止する
  • ボールを受けた後12秒以内に打者に投球する

マウンドのプレートに軸足をかけて投球すること

右ピッチャーの場合は右足、左ピッチャーの場合は左足にかけて投球しないといけない義務があります。

プレートのどこに足をかけて投げてもいいし、どんな投げ方をしてもいいです。

もし、プレートに足がかかっていない状態で投げるとボークが宣告されます。

プレートに触れている状態でサインを受けること

最もわかやすいい動画を見つけたので上記の画像と動画の一連の流れを合わせてご覧ください。

プレートに軸足をかけている状態でキャッチャーからのサインを見ないといけません。

また、サインを見終わる度にプレートを外すことはできません。

外す場合は一度セットしてその後に軸足を外すようにしないといけません。

投球動作を確認したら、中断、変更しない

サインを見て投げる球が決まったら、セットしてバッターに向かって投げなければいけません。

ワインドアップをとった場合は、両手を合わせたらバッターに投球すること以外は許されないです。

仮にプレートを外した場合はボークが宣告されます。

セットポジションを取る時、片方の手を下ろして身体の横につける

これは先ほど紹介したさよならボークの例がこれに当たります。

どんな理由であれ、一度投球動作を始めてしまったら投球するもしくわ、一度セットしてその後、プレートから足を外して再び投球動作に入るしかありません。

両手で身体の前方に保持して完全に静止しなければいけない

ランナーがいる場合に限った話です。

ランナーがいない場合は必ずしも完全に静止しないといけないわけではありません。

バッターが構えていないときや意図的に隙をついて投球したと判断すると「クイックピッチ」と判断されボールが宣告されます。

ボールを受けて12秒以内にバッターに投球する

このルールはメジャー、国際試合の時は「12秒ルール」と呼ばれています。

アマチュア、プロ野球でも適用されつつあります。

国際試合ではバックネット裏にタイムを測っていることもあります。

14種類のボークについて解説

それでは本題でもある14種類のボークについて解説していきます。

結論から言いますと、ピッチャーに関連するボークが12項目。

キャッチャーに関するボークが2項目の全14項目があります。

いつの時代でもその行為はフェアかアンフェアなのかについて絶えず議論が起こり、その長年の積み重ねが14項目に凝縮されている歴史的背景があるのです。

ピッチャーのボーク

1.投球動作の中断

投球に関連する動作を開始して途中で止めたらボークになります。

ワインドアップの場合は振りかぶったり、自由な足を一歩後ろに引いたりすると中断できません。

 セットポジションの場合はセットに入ったら中断はできませんが、実際に投球する前に軸足をプレートから外したら中断ができます。

2.1塁と3塁への偽投

投手板に触れているピッチャーが1塁または3塁へ投げるまねだけして実際に投げなかったらボークになります。

2塁の場合は、直接ベースの方向に足を踏み出せば偽投ができます。

プレートを正しく外せばどの塁にもステップしなくても偽投ができます。

3.ランナーのいないベースに投げる

プレートに触れているピッチャーがランナーのいない塁へ投げたり、偽投するとボークを取れます。

ただ、プレイの必要があれば差し支えありません。

 例えば、ランナー1塁でセットポジションを取っているピッチャーがいるとしましょう。

ランナーが飛び出してセカンドに向かおうとしました。

野手が気づいてピッチャーに気づかせてセカンドへ投げてアウトにするような場合はプレーの必要があると見なされてボークではありません。

4.ベースの方向に正しく踏み出せていない

プレートを触れている投手は、ベースに送球する前には自由な足を直接その方向に踏み出さなければいけません。

ここでいう「踏み出す」とはピッチャーの動き全体から判断されるので、何cmとか角度が何度という基準は設けられていません。

ランナーを騙すためにはきちんと踏み出していないという審判の判断に委ねられています。

5.反則投球

ベースにランナーがいるときに反則投球があればボークとなります。反則投球とは以下の2つが挙げられます。

  • プレートに触れないで投球すること
  • クイックリターンピッチ(バッターの不意をつく投球)

6.プレートに触れないで投球動作をする

プレートに軸足が触れていないで投球に関する動作をするとボークが宣告されます。

7.バッターに正対しないで投げる

バッターを騙そうとして、バッターに正対しないで投げることは危険ですので絶対してはいけません。

8.ボールを持たないでプレートに立つ

ピッチャーがボールを持たないでプレートに立つか、投手をまたいで立つか、プレートを離れていても投球するまねをしたらボークを取れます。

隠し球をするときに起こりえます。

隠し球をするときはくれぐれもピッチャーはプレートには立ってはいけません。

9.ボールから片方の手を離す

ピッチャーが実際に投球するベースに送球する以外で、ボールから一方の手を離すとボークになります。

投球姿勢をやめるためにプレートを外すときは、まず軸足から外しそれから両手を分けるようにしましょう。

手を先に分けてしまうとボークになります。

10.プレートに触れてボールを落とす

プレートに触れているピッチャーが、故意であろうと偶然だろうとボールを落としたらボークです。

ランナーがいないときは、落としたボールが結果的にファウルラインを越えれば投球とみなして「ボール」、越えなければノーカウントになる。

ランナーがいる場合は即ボークになるのでご注意を。

11.完全停止を怠る

ボークの中で最も多いのがこの完全停止を怠るボークです。

セットポジションから投球する際に、完全に停止しないで投球した場合は、ボークになります。

 緊張した場面でどんどん息が上がってくるとどれだけキャッチャーからジェスチャーで長く持てと指示してもピッチャーの中では3秒停止しているつもりでも1秒しか停止していない、また、同じ間合いで投げて痛打されるなんてケースはプロ野球でもよく見ます。

12.遅延行為

ピッチャーが不必要に試合を遅延させた場合はボークです。

アマチュアでは「ランナーがいないのに、ピッチャーがバッターのタイミングを外す目的でベースに山なりの送球することは、牽制球とは認め難い」という解釈でそのような牽制球は遅延行為のボークを適用することがあります。

キャッチャーのボーク

13.故意四球時のキャッチャーボーク

敬遠をする場合にピッチャーがキャッチャーボックスの外にいるキャッチャーに投球した場合はボークになります。

キャッチャーが完全に立ち上がったときだけこの規則が適用されます。

キャッチャーは投球がピッチャーの手を離れるまで両足を完全にキャッチャーボックスの中に入れておかなければなりません。

 私も現役の頃はボークは宣告されませんでしたが、よく球審の方に注意を受けていました。

ボークにされなくても球審からのイメージは落ちるのでグランドの全てを味方にしないといけないのでなるべく注意は受けない方がいいでしょう。

14.スクイズやホームスチール時の打撃妨害

3塁ランナーがスクイズやホームスチールによって得点しようとしているときに打撃妨害が発生したら、ピッチャーにボークが科せられて全てのランナーが1個ずつ進塁することになります。

どんな行為が打撃妨害になるのかというと、バントの構えをしたバッターに気づいてキャッチャーが前に出てバットと体が接触してスクイズさせなかったりバッターの前を通過する前に前に出て捕球した時に妨害になります。

ピッチャーがしてはいけない禁止事項

最後にピッチャーが絶対にしてはいけない禁止事項について話していきます。

禁止事項は以下の7つがあります。

これから紹介する項目を破っているピッチャーがいるなら投手失格です。

1.危険球

どんな理由であれバッターを狙って投球することは絶対にしてはなりません。

バッターを狙った投球は報復死球であることが多いです。

審判員は厳格に適用し、退場処分や警告処分によってゲームをコントロールしています。ペナルティは以下の2つ。

・ピッチャーまたはチームの監督を退場にする
・そのピッチャーと両チームの監督に、再び危険球があったら、そのときのピッチャーと監督を退場にすると警告する

2.2度目のステップを踏むこと

投球する際に、ホームベース方向に2度目のステップを踏んではいけません。

過去に2度目のステップを踏むことによって軸足がリセットし、少しでもバッターに近づいて投げようるとしたピッチャーがいたりしたことに対する制限です。

3.投手の遅延行為

バッターがバッターボックスにいる時、キャッチャー以外の野手に対して送球して故意に遅延させるとは禁止されています。

バッテリー間でサインを交換するときもピッチャーはプレートに触れてサインを交換しなければなりません。

もし、遅延行為に対して警告しても改善が見られなかった場合、退場となります。

4.投球する手を口または唇につける

乾燥を防ぐ目的で手を舐める行為は、ボールやプレートに触れる前なら手をきちんと拭けば許されます。

プレートに触れているときに手を舐めることは許されません。息を吹きかけることは認められています。

5.ボールへの加工

ボールに異物をつけたり傷をつけたりすると、投球時に異常な変化をさせることがあります。

加工すると表現しましたが、以下の4つのような場合を禁止されています。

  • スピットボール(唾液をつける)
  • マッドボール(泥をつける)
  • シャインボール(ツルツルにする)
  • エメリーボール(傷をつけたり、表面をザラザラにする)

加工が見つかったときのペナルティは以下の通り

6.異物の所持

昔、メジャーリーグでは違反ボールを投げるために小さな刃物や紙やすり、ワセリンなどを隠し持ったりユニフォームに油を染み込ませたりする手口がありました。

このような違反を防ぐためにボールを素手以外の着衣等でこすることも禁止されています。

2015年のルール改正ではハンカチすらも所持することを禁止されました。

仮に見つかった場合のペナルティは以下の2つです。

・ピッチャーは即退場し出場停止処分が科せられる
・プレーが続けられた場合はそのプレーを生かすかどうかは監督の選択権による

まとめ

今回の内容を簡単に復習すると

  • ボークとはランナーを騙そうとしていると判断された行為
  • ボークによって勝敗が決まった試合がある
  • ピッチャーの義務はフェアな状態でバッターと対峙するためにある
  • ボークはピッチャーとキャッチャーどちらもあり合計で14種類のボークがある
  • 最も多いボークは完全停止を怠ること
  • バッターを危険な状態にさせたり、試合をスピーディーに行わないプレーでは禁止されており、最悪の場合退場処分が下される

こんなに野手の中でルールが厳しく設けられているのはピッチャーくらいでしょう。

それだけ試合の勝敗を決める大事な役割を担っています。ルールを守りフェアな状態でプレーしたらピッチャーはとても面白いポジションです。

試合の主人公と言っても過言ではないくらいです。

ぜひ、今回の内容をみなさんの周りにいるピッチャーに共有してルールを守って正々堂々とプレーしましょう。

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